相続放棄を考えているなら、遺品に手をつける前に
相続放棄を検討している場合、遺品の扱いには注意が必要な場面があります。判断は専門家の領域ですが、当窓口が作業を止めてお待ちする理由と、その間にできることをご案内します。

急いで片付けないでください
ご相談の中で、私たちがいちばん慎重になるのがこの場面です。
「借金があるかもしれないので、相続放棄を考えています」
「まだ相続人の間で話がまとまっていません」
このとき、片付けを急いではいけません。
理由は、遺品の扱い方によっては、相続放棄ができなくなる場合があるからです。
これは法律の判断が関わる部分で、私たちが結論をお伝えできる領域ではありません。 ただ、「そういう論点がある」ことをご存じないまま作業を始めてしまう方がいらっしゃるので、まずお伝えしています。
判断は、弁護士・司法書士の領域です
何をしたら放棄ができなくなるのか、何なら大丈夫なのか——ここはご事情によって変わります。
- 何をどう扱ったか
- 金銭的な価値があるものか
- どういう目的で行ったか
こうした事情の組み合わせで判断されるため、一般論として「これは大丈夫」とお伝えすることができません。
インターネット上には、断定的に書かれた記事も見かけます。ただ、ご自身の場合にあてはまるかどうかは別の話です。必ず、弁護士・司法書士にご確認ください。
当窓口から、無料でご紹介できます。 「どこに相談すればいいか分からない」という段階で構いません。
当窓口は、作業を止めてお待ちします
これは法律の話ではなく、当窓口の方針です。
相続の判断がついていない段階でご相談をいただいた場合、「早く片付けましょう」とは申し上げません。 業者の手配も、判断が出るまで進めません。
作業を自社で行わない立場だからこそ、「まだ動かないほうがいい」とお伝えできます。 件数を追う必要がないためです。
待っている間にできること
とはいえ、何もせずに待つ必要はありません。判断の材料をそろえることはできます。
1. 何がどこにあるかを記録する
部屋ごとに写真を撮ってください。 動かさなくて構いません。
あとから「何があったか」を思い出すのは難しいものです。写真があれば、専門家に相談するときの資料にもなります。
2. 書類を探す
判断に必要になるのは、多くの場合こうしたものです。
- 借入の書類、督促状、請求書
- 通帳、取引明細
- 契約書(ローン、保証、リース)
- 権利証、登記関係の書類
- 保険証券
郵便物も手がかりになります。 相続放棄には期限があるため、早めに集めておくと落ち着いて判断できます。
3. 期限を確認する
相続放棄には期限が定められています。 ただし、いつから数えるのか、延ばせる場合があるのかは、ご事情によります。
ご自身の場合の期限がいつなのかは、必ず専門家にご確認ください。
4. 相続人どうしで話をしておく
判断が出たあと、すぐ動けるかどうかは話がついているかで決まります。
- 誰が中心になって進めるか
- 残したいものはあるか
- 費用をどう分けるか
ここが決まっていないと、判断が出てからさらに時間がかかります。
賃貸や借地の場合は、急ぐ必要があります
一方で、待っていられない事情もあります。
- 賃貸住宅だった(家賃が発生し続けます)
- 借りている土地に建物がある
- 建物の傷みが激しい
この場合は、放置していると負担が増え続けます。 期限も迫ります。
だからこそ、早めに専門家に相談してください。 「片付けを始めてよいか」を含めて確認できれば、動き出せます。
判断を仰がずに進めるのが、いちばん危険です。
判断が出てからのこと
放棄をしない、あるいは放棄が済んで片付けを進めることになった場合、当窓口は次のようにお手伝いします。
- 業者から見積りを出してもらう(内容に合う業者をお探しします)
- 期日がある場合は、間に合う日程を組む
- 古道具、工具、着物、家具などの買取(買取だけのご依頼も承ります)
- 鉄くずなど当窓口で扱えないものは、整理業者がその分を差し引いた金額で作業してくれることもあります
- 蔵・納屋、塀の撤去、解体まで、複数にまたがる作業をまとめて段取り
まず、止まってください
このコラムでお伝えしたかったのは、ひとつだけです。
相続放棄を少しでも考えているなら、遺品に手をつける前に専門家へ。
当窓口にご相談いただければ、専門家をご紹介したうえで、判断が出るまでお待ちします。 片付けの話は、そのあとで構いません。
ご相談・専門家のご紹介は無料です。
手続きの確認先
- 法務省 相続放棄について
- 裁判所 相続の放棄の申述
- お住まいの市町村の窓口(死亡後の手続き一覧を配布しています)
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